人間関係を良くする3原則
どうも!KaiToです!!
この記事では私が読んできた100冊以上の本の中で、
どうすれば「自分を高める」ことができるのか、
悩んでいる皆さんにぜひ読んでいただきたい本を紹介させていただきます。
ということで、今回は【自分を高めるおすすめの本15】です!
目次
はじめに
今回紹介する本は「人を動かす」です。
本書は、世界的に有名な「道は開ける」や代表作「人を動かす」など、
自己啓発と言えばこの人。と言われるくらいの著名人「D・カーネギー」さんの著書です。
デール・カーネギーさんの「人を動かす」は、1936年に発表されて以来80年以上も
世界中で愛読されている不朽の名著です。
この本はどんな人におすすめ?
- 営業の成績をあげたい社会人
- 両親や友人、子供などにお願いを聞いてもらいたい人
- 恋人、夫婦の仲を良好に維持したい人
今まで紹介してきたビジネス本や実用書とは少し違い、
本書に書かれている内容はあらゆるものに対して使える汎用性の高い考え方が書かれています。
本書を読むことによって、
言うことを聞いてくれない子供にも、どうすれば言うことを聞いてくれるのか分かるでしょう。
会社での取引で、どうしても相手側が譲歩してくれない場合にも役立ちます。
学生であれば、友人や両親などにお願い事が通りやすくなるかもしれません。
パートナーと喧嘩をしやすいという人にはその問題が解決できるかもしれません。
多くの人が抱える悩みを解消するヒントがこの本には詰まっています。
至言があまりにも多すぎて紹介しきれないので、今回は私が強く心に残った話を紹介したいと思います。
人を動かす3原則
1.盗人にも五分の理を認める
およそ人を扱う場合には、相手を理論の動物だと思ってはならない。相手は感情の動物であり、しかも、偏見に満ち、自尊心と虚栄心によって行動するということを心得ておかねばならい。
たとえ、相手が間違っていると思っていても、たいていの場合相手は自分が正しいと思い込んでいます。
そこで相手を批判したり、非難しても相手はこちらの意見に賛同することなんてありません。むしろ自分の意見の正しさを主張し、その考えはより強固なものになるでしょう。
悪い意味で歴史に名をのこすような大罪人でさえ「自分は正しい行いをしている」と思っている人が多いと言います。
本書には「父は忘れる」という一文がでてきます。
この「父は忘れる」はある瞬間の誠実な感情に動かされて書かれたものですが、読み手の心を深く動かす佳編として、今では不朽の名作となり、いろいろな場所に引用されて、社会に大きな反響を呼んでいます。
父は忘れる
リヴィングストン・ラーネッド
坊や、きいておくれ。
お前は小さな手に頬をのせ、汗ばんだ額に金髪の巻き毛をくっつけて、安らかに眠っているね。お父さんは、ひとりで、こっそりお前の部屋にやってきた。
今しがたまで、お父さんは書斎で新聞を読んでいたが、急に、息苦しい悔恨の念にせまられた。
罪の意識にさいなまれてお前のそばへやってきたのだ。
お父さんは考えた。これまでわたしはお前にずいぶんつらく当たっていたのだ。お前が学校へ行く支度をしている最中に、タオルで顔をちょっとなでただけだといって、叱った。
靴を磨かないからといって、叱りつけた。
また、持ち物を床の上に放り投げたといっては、どなりつけた。
今朝も食事中に小言を言った。
食物をこぼすとか、丸呑みにするとか、テーブルに肘をつくとか、パンにバターをつけすぎるとかいって、叱りつけた。それから、お前は遊びに出かけるし、お父さんは停車場へ行くので、一緒に家を出たが、別れるとき、おまえは振り返って手を振りながら、「お父さん、行っていらっしゃい!」といった。
すると、お父さんは、顔をしかめて、「胸を張りなさい!」といった。
同じようなことがまた夕方に繰り返された。わたしは帰ってくると、お前は地面に膝をついて、ビー玉で遊んでいた。
長靴下は膝のところが穴だらけになっていた。
お父さんはお前を家へ追いかえし、友達の前で恥をかかせた。「靴下は高いのだ。お前が自分で金をもうけて買うんだったら、もっと大切にするはずだ!」
-これが、お父さんの口から出た言葉だから、われながら情けない!
それから夜になってお父さんが書斎で新聞を読んでいる時、お前は、悲しげな目つきをして、おずおずと部屋に入ってきたね。うるさそうにわたしが目をあげると、お前は、入口のところで、ためらった。
「何の用だ」とわたしがどなると、お前は何もいわずに、さっとわたしのそばに駆け寄ってきた。
両の手をわたしの首に巻きつけて、わたしに接吻した。
お前の小さな両腕には、神さまがうえつけてくださった愛情がこもっていた。
どんなにないがしろにされても、決して枯れることのない愛情だ。
やがて、お前は、ばたばたと足音をたてて、二階の部屋へ行ってしまった。
ところが、坊や、そのすぐ後で、お父さんは突然なんともいえない不安におそわれ、
手にしていた新聞を思わず取り落としたのだ。何という習慣に、お父さんは、取りつかれていたのだろう!
叱ってばかりいる習慣-まだほんの子供にすぎないお前に、お父さんは何ということをしてきたのだろう!
決してお前を愛していないわけではない。お父さんは、まだ年端もゆかないお前に、無理なことを期待しすぎていたのだ。お前を大人と同列に考えていたのだ。
お前の中には、善良な、立派な、真実なものがいっぱいある。お前の優しい心根は、ちょうど、山の向こうからひろがってくるあけぼのを見るようだ。
お前がこのお父さんにとびつき、お休みの接吻をした時、そのことが、お父さんにははっきりわかった。ほかのことは問題ではない。
お父さんは、お前に詫びたくて、こうしてひざまずいているのだ。
お父さんとしては、これが、せめてものつぐないだ。昼間にこういうことを話しても、お前にはわかるまい。だが、明日からは、きっと、よいお父さんになってみせる。
お前と仲よしになって、一緒に遊んだり悲しんだりしよう。小言を言いたくなったら舌をかもう。そして、お前が子供だということを常に忘れないようにしよう。
お父さんはお前を一人前の人間とみなしていたようだ。こうして、あどけない寝顔を見ていると、やはりお前はまだ赤ちゃんだ。昨日も、お母さんに抱っこされて、肩にもたれかかっていたではないか。
お父さんの注文が多すぎたのだ。
これらの話で何が一番伝えたかったのか、
「批判をせずに認めてあげる」
筆者はこの章でこれを伝えたかったのだと思います。
2.重要感を持たせる
当時、実業家の一人にシュワップという人物がいた。
ただし、彼は仕事について詳しいわけではなかったが、高給取りであった秘訣としてこう述べている。
わたしには、人の熱意を呼び起こす能力がある。これが、わたしにとっては何ものにもかえがたい宝だと思う。他人の長所を伸ばすには、褒めることと、励ますことが何よりの方法だ。上段から叱られることほど、向上心害するものはない。わたしは決して人を非難しない。人を働かせるには奨励が必要だと信じている。だから、人をほめることは大好きだが、けなすことは大嫌いだ。気に入ったことがあれば、心から賞賛し、惜しみなく賛辞を与える。
これがシュワップのやりかたである。
これに似たもので「お世辞」というものがあるが、ここで述べているものとは少し違います。
どんな人間でも、何かの点で、私よりも優れている。私の学ぶべきものを持っているという点で。
大事なのは心からの賞賛です。心にもないことを言って褒めるものとは全く違います。
率直で、誠実な評価を相手に与えてあげること。
これによって相手は自尊心が満たされ、こちらの言うことに対して心を開く可能性が高まるのです。
3.人の立場に見を置く
人を説得して何かやらせようと思えば、口を開く前に、まず自分に尋ねてみることだ。「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるのか?
お願いをする時でもこちら側の言い分だけを押し付けてしまうことってありますよね。
それで頼み事などがかなう場合も多いと思いますが、取引先となるとすこし変わってくるでしょう。
こちらの都合だけ押し付けても相手はなかなか了承してくれないと思います。
自動車王ヘンリー・フォードが人間関係の機微にふれた至言を吐いています。
成功に秘訣というものがあるとすれば、それは、他人の立場を理解し、自分の立場と同様に、他人の立場からも物事を見ることのできる能力である
非常に簡単で分かりやすい道理ですが、私はよくこの点を忘れてしまうことがあります。
ビジネスだけでなく、家族や友人にもこの視点を忘れずにしたいですね。
まとめ
本書がで伝えたかったことは、「人生とは人間関係そのものである」という心理だと思います。
当たり前のようでできたいないことが沢山あるなと気づかされるのと同時に、当たり前のことがどれだけ強力なテクニックとして使えるか、ストーリーを交えつつ書かれています。
自分自身に焦点を当てすぎずに、他者にも目を向けるだけで今よりもほんの少し良い人生が歩めるのではないでしょうか。
今回はこのへんで!
ではまた!