人生で損をしないための「バイアス対策」FACT FULNESS感想
どうも!KaiToです!!
この記事では私が読んできた100冊以上の本の中で、
どうすれば「自分を高める」ことができるのか、
悩んでいる皆さんにぜひ読んでいただきたい本を紹介させていただきます。
ということで、今回は【自分を高めるおすすめの本⑪】です!
目次
はじめに
今回紹介するのは「FACT FULNESS」です。
本書はハンス・ロスリング氏が書いたものを和訳したものとなっております。
ハンス・ロスリングってどんな人?
スウェーデン出身の医師で、アフリカ、アジア、ラテンアメリカなど世界中を飛び回って研究をしていたそう。
本書は、そんな世界中を飛び回っていた彼の実体験と、国連などによるデータを元に世界の事実が語られていて、
私たちの常識を覆す「世界の見方を変える」作品となっています。
この本はどんな人におすすめ?
- 世界の真実を知りたい人
- 常識をアップデートしたい人
- バイアス(思い込み)対策の方法を知り、自分を成長させたい人
本書には、意外な事実が紹介されています。例えば、こちらの問題↓
質問5,15歳未満の子供は、現在世界に約20億人います。国連の予想によると、2100年に子供の数は約何人になるでしょう?
- 40億人
- 30億人
- 20億人
答えは3の20億人です。
このようにTVなどではこの本を「世界の見方が変わる本」として紹介されています。
が、
私が注目したのは、その「バイアス対策」としてもこの本は良書であるなと思いましたので、今回の記事では「FAUT FULNESS(バイアス対策)」を中心に紹介していきたいと思います。
バイアス(思い込み)対策を行うことで、自分を高めることもできます。
バイアスの1つに、「ダニング・クルーガー効果」というものがあります。
これは、平たく言ってしまえば「うぬぼれ」です。
自分の能力が低いのにも関わらず、「自分は優秀だ」などと思い込み、優越を生み出す認知バイアスのことです。
このバイアスにかかっていることに気がつかないでいると、
本当は、はまだまだ成長できるのにもかかわらず、自分は優秀だからこれ以上改善しなくてもいいやなんてことになってしまう可能性があるわけです。
こういった「うぬぼれ」のバイアスにかかっている方が、バイアス対策をすることによって、さらに成長することができ、
ビジネスマンの方であれば、評価が高くなって給料が上がる可能性もあります。
学生であれば、「自分はそこまで勉強しなくてもフル単余裕だよ。」という人でも、「うぬぼれ対策」をすることによって、さらによりよい評価を狙うことだって可能ですよね。
このように、「ダニング・クルーガー効果」にかかってしまうと自分の可能性を捨ててしまうわけですから、人生という長い期間で考えれば、大損をしてしまいます。
損をせず、自分を高めるためにも「思い込み対策」は非常に重要なんです。
世界の見方を曇らせる人間の本能(バイアス)10
- 分断本能...「世界は分断されている」という思い込み
- ネガティブ本能...「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
- 直線本能...「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
- 恐怖本能...危険でないことを恐ろしいと考える思い込み
- 過大視本能...「目の前の数字が一番重要だ」という思い込み
- パターン化本能...「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
- 宿命本能...「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
- 単純化本能...「世界は1つの切り口で理解できる」という思い込み
- 犯人捜し本能...「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
- 焦り本能...「今すぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
世の中の見方を誤ってしまうのは人間の本能が原因です。本書ではその原因を10個紹介しています。
人間は必ず間違ってしまう生き物ですが、この本のタイトル通り、事実に基づいた考え方を磨けば、間違える可能性を低くすることができます。
この本能は誰にでもありますが、誰しも顔を弄ったり、貧乏ゆすりをするといった癖があるように、考え方にも癖があります。
私の場合は、上記の中なら「ネガティブ本能」「焦り本能」が特に強くでますね。
この「考え方の癖を改める」方法がそれぞれ紹介されています。
その中で、特に使えるなと思ったものをご紹介
思い込み対策
- 「ネガティブ本能」
- 「焦り本能」
この2つの思い込み対策を紹介していきます。
1.「ネガティブ本能」
世界はどんどん悪い方向へ向かっているのではないか?と考えたことがある人もいるのではないでしょうか。
私も悪い方へ悪い方へと考えてしまう癖があるので、世界は悪くなっているんだ!なんて愚かなことを考えていました。
当然、悪い出来事というのは事実としてメディアに取り上げられているわけですが、「ポジティブな出来事」って意外と取り上げられていないんですよね。
ポジティブなデータとして以下のようなものが本書に載っています↓
- 飛行機事故の死者数は1929-1933年では2100件➡2012-2016年では1件に (5年間の平均)
- 乳幼児の死亡率(5歳までに亡くなる子供の割合)1800年では44%➡2016年では4%
- 核兵器(核弾頭の数)1986年では64(単位は千発)➡2017年では15(単位は千発)に
上記のデータは減り続けているものですが、
逆に増え続けているものも掲載されています↓
- 識字率 1800年では10%➡2016年では86%に(世界中の15歳以上の大人のうち、基本的な読み書きができる人の割合)
- 安全な飲料水 1980年では58%➡2015年では88%に(世界の全人口のうち、安全な飲料水を利用できる人の割合)
- 女子教育 1970年では65%➡2015年では90%に(初等教育を受ける年齢の女子のうち、実際に学校に通う子の割合)
ネガティブ本能の原因は3つ
- あやふやな過去の記憶
- ジャーナリストや活動家による偏った報道
- 状況が悪い時に「以前に比べたら良くなっている」と言いづらい空気
人間の本能として、物事のポジティブな面よりもネガティブな面に気づきやすいというものがあります。
メディアはこの心理を知っているので視聴率を取るためにもネガティブな報道が多くなり、
「世界はどんどん悪くなっている」といった偏見が育っていくわけですね。
ネガティブ本能対策
このバイアス対策としてはまず、ネガティブなニュースに気がつくことが大事です。そして、ネガティブなニュースの方が、圧倒的に耳に入りやすいということを覚えておく必要があります。
また、「悪いと良くなっているは両立する」ということも理解しましょう。
「悪い」ニュースや出来事というのは現在の状態をみているだけかもしれません。
見方を1歩ひいて、俯瞰してみてみるとまた見方が変わったりします。
「昨年だけで、420万人の赤ちゃんが亡くなった」
こういう数字を見ると悪い出来事ですが、
「さらに前年は、450万人」
「さらに遡って1950年は、1440万人の赤ちゃんが亡くなっています」
少し広い視点で見ると、最初にみた「悪い出来事」の見方が変わってきますよね。
このように、「良くなっている」という出来事は、変化の方向です。
この「現在」と「変化」2つを見比べられるかが大きな対策になります。
2.焦り本能
誰しもが、焦って決断をしたせいで失敗してしまったといった経験が1つや2つあるのではないでしょうか?
「今だけ50%オフの特大セール」などといった希少性に働きかけ、焦りを利用するといった方法は巷に多く溢れているように思います。
しかし、「今買わないと損ですよ」といったような文言は、販売員の売り文句であり、こちら側が本当に得をするのかといった判断はすぐにできるものではないですよね。(よっぽど頭の回転が速ければいいですけど)
ではこの焦りの本能の対策方法はどういったものがあるのでしょうか。
焦り本能対策
こちらもまず、自分の焦りの感情に気がつくことが大事です。そして、今すぐに判断しなければいけないといったことはそう滅多にないと自覚する必要があります。
1度深呼吸をして、冷静に分析しましょう。
それでもこの本能に負けてしまう方は、1度その場から離れて、考え直すことで十分にバイアス対策になります。
え?これだけ?
と思うかもしれませんが、このバイアス対策としてはこの方法が1番いい方法になります。
意外とできていないことが多いものなので、判断する場面になったら、一旦冷静になるということを習慣化させた方がいいかもしれないですね。
まとめ
本書には10個の本能に触れ、それぞれの対策についても解説されています。
本書でのバイアス対策を読んでいて共通して言えるなと思ったのは、「いろいろな見方をする」ことでより真実が見えてくるということです。
極端な例えをすると、
学歴という見方だけしかもっていない人からすれば、高学歴=優秀といったような判断しかできないわけですが、
話上手かどうかといった見方をすると、話し上手=優秀というように、
1つの見方だけではなく複数の見方持てば持つほど、より事実に近づいた見方ができるのではないでしょうか。
本書は「世界の見方を変える」本でもあり、バイアス対策にもなる素晴らしい本だと思ったので、ブログで紹介させていただきました。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
今回はこのへんで!!
ではまた!